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押井守監督の作り出す世界がとても好きである。そして監督の作品が単なるアニメとしか評価されない事が理不尽でたまらない。非常に優れた映像作家として非常に有能な職人としてもっともっと同監督の世界を知って貰いたいと願う。

2006年03月29日

『けんかえれじい』と「二課の一番長い日(前編)」

 押井守監督本人、そして周囲からのインタビュー等で幾度と無く語られるのが鈴木清順監督の影響である。押井作品の多くは多少の差はあれ鈴木清順監督作品からの引用やパロディで溢れている。

 特に顕著と言われているのが初期OVA版パトレイバー第5話「二課の一番長い日(前編)」である。多くのメディアでも紹介されているが鈴木清順監督の『けんかえれじい』の秀逸なパロディとなっているのだ。

 『けんかえれじい』は高橋英樹氏主演の青春ものである。けんかが強くその強さ故に様々な人々を巻き込み巻き込まれていく。しかし今のような単なるバイオレンスな作品では無くどんなに暴力的であってもユーモアも忘れない好感の持てる傑作である。その派手なけんかシーンと対比するかのように描かれる純愛模様もまた格別だ。

 「二課の一番長い日(前編)」は東京で起きた自衛隊のクーデターを阻止する為に篠原と泉が東京へ向かうシーンで終わる。そしてこのシーンとまったく同じシーンが『けんかえれじい』の終盤で描かれているのだ。東京で起きた二・二六事件を知り高橋英樹扮する主人公が相棒と共に雪の中を汽車で東京へ向かう・・・、まさに同じシーンである。

 細かい演技にも幾度と無く使われている、特に印象的なのは進士(声:二又一成)がシリーズ中何度も口ずさむ「撤収〜」というセリフと足を持って逃げるシーンではなかろうか。これは同じ声優、二又一成が演じる『うる星やつら』でのチビも幾度と無くこのシーンを演じている。これもまたけんかえれじいからのパロディ、引用なのだ。

 まだまだ引用や影響はたくさんあるだろう、しかし私はまだ鈴木清順監督作品全てを見てはいない、今後もそんなシーンがあれば書き連ねたいと思う。

  
posted by 網加 at 10:56| Comment(0) | TrackBack(2) | 機動警察パトレイバー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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