先日やっと「GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0」を見てきた。
いろいろな情報や噂がありすっかり惑わされていたがやはりこの目でしっかりと見ることであろうか。新しい「攻殻機動隊」がそこにあるのだから。
まず注目すべきは「音」である。そもそものきっかけはパンフレットにもあるように攻殻機動隊の音をスカイウォーカーサウンドで録り直せないか、というものであった。Avalon、イノセンス、スカイ・クロラという三作品に於いて編集された音響に押井守監督は絶大な信頼を置いている。それは現在発売されている「カウントダウン・オブ・「スカイ・クロラ」 count.2」内で大いに語るという形で音響効果の力をとくとくと説明していることでも判る。その信頼すべき技術者に託していったいどんな音になるのか?という問いかけに対する答えでもあるのだ。
この音響は本当に素晴らしく何よりもこの音響を聴くというだけでも劇場に足を運ぶべきだろう。
音は全て差し替えられこれまで慣れ親しんだ攻殻機動隊とは別物に生まれ変わっている。たしかにその差は大きく何度も見込んだ人にとってその違和感は大きいだろう。しかし最新の音の効果は本当に素晴らしいものである。これを体験せずどうするのか、という事だ。
音響が変更されるということでアフレコ、サントラも新録音された。前者のアフレコはやはり少々違和感を感じたがそれも単に良し悪しではなく慣れ親しんだものへの固定概念に過ぎない。それこそ劇中で素子が何度も問いかけるものそれである。
人形使いは「男」から「女」へ、これは本当に大きな変化である。なにしろ男女という形であったからこれが結婚の話であり人形使いとバトーが素子を取り合うという三角関係が描かれたのである。しかし今回のように「女」になってしまうとそれはもっと普遍的なつながりとなる。つまり単なる恋愛では無く、もっともっと広く大きな意味合いを見出せるという事だ。それこそ性差という固定概念を覆すものだろう。
榊原良子さんの声はもう神様のような光臨するような声である。全てを知っていてその未来すら見えている、そんな存在である。家弓さんとはまた違う魅力に溢れているがそこも確認して欲しい点だ。
最後に新作カットと3DCGであるが冒頭のシーンはまったくの新作でありまるでゲームのOPのようでもある。どちらかと言えばやっぱり違和感があるが今後の作品にはこのようなCGが多く導入される事になるだろう。押井守作品には順次CGを取り込んできているがそれはやはりまだまだ限定的に過ぎずキャラクターは2Dで描かれている。監督自身もインタビュー等で今後のテストケースになるシーンという旨の発言をしているが段階的にCGを導入していずれはフルCGも視野に入っているのだと思う。
CGは劇中のモニター類、電脳空間の処理、テルトローターなどにも使われている。これらは2.0になって格段に情報量が増え見るものを圧倒する。この表現の差によって頂点に君臨するイノセンスに近いものへと変貌を遂げた。無論時間的、資質的に限られたものであるから全面的にリメイクとはいかないがこういう小出しの方法論は押井守監督らしい。
今回の攻殻機動隊2.0はあくまでもテストケースではないか。そこで試した技術をさらに熟成させてくるのだろう。そしてこの2.0はこれまでの攻殻機動隊を上書きするものではない。新しいverなのである。前作は前作、今作は今作、一緒にすべきではないのだ。
書きたいことはまだあるがとりあえず整理が付かない。この続きはまた考えてみたいと思う。
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